Gakken Goods Gallery

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  • 好奇心の芽を育む「絵本とおもちゃの選び方」

    絵本とおもちゃを通して親子の絆を深めよう

    すぐれた絵本やおもちゃとの出会いは、お子さんのさまざまな力を伸ばすなど、健やかな成長に欠かせません。とりわけ、生きる力の土台とも言える好奇心は、遊ぶことや読むことを楽しみながら育まれます。
    「子どもは生まれたその日から自分の頭で考え、行動しています」と語るのは、子どもの発達や保育について研究している、白梅学園大学教授の仲本美央先生です。つまり、小さな赤ちゃんであっても、好奇心の芽はしっかりと顔を出しているのです。

    そこで、この特集では、赤ちゃんの好奇心の芽を大きく育てる「絵本とおもちゃの選び方」や保護者の関わり方をご紹介します。

    「読み聞かせ」ではなく「読みあい」が子どもの心を育てる

    まず、絵本を読むことで得られる効果にはどのようなものがあるのかを、仲本先生に伺いました。

    「保護者の一番の願いは、“この子が幸せであってほしい”ということなのではないでしょうか。絵本には、子どもが今だけでなく将来にわたって自分らしい幸せな人生を追い求める力を身につけられる要素が詰まっています。自分らしい人生を追い求める力は、“非認知能力”とも呼ばれます。そのほかにも粘り強く挑戦する力、コミュニケーション力、人とともに協同する力、自分の考えや思いを伝える力などが挙げられます」(仲本先生)

    仲本先生は、「読み聞かせ」ではなく「読みあい」という言葉を使って、絵本を読む大切さを伝えています。 「読みあい」とは、どのようなものなのでしょうか。

    「お子さんが低月齢のうちほど、絵本との出会いには大人の介在が必要です。赤ちゃんの頃は、絵本を用意したり選んだり、環境をつくっていくのは大人ですよね。そういった過程も含めて、絵本を読む場では大人も一緒に楽しんでほしいと思っています。“聞かせる”という一方的なものではなく、互いに『しあう』という視点を持つことで、双方にコミュニケーションが生まれます。これが、楽しむ上での基本。『読みあう』ことをすれば、お子さんと表情を交わしあうことになりますし、言葉を交わしあったり動作を交わしあったりすることにもつながります。 これは、お子さんが、相手にも考えがあるということやお互いの感情が違うこと、人の内面を知っていくことを学ぶプロセスにもなります」 (仲本先生)

    子どもも大人も笑顔になる!
    基本の『読みあい』のポイントは?

    “読みあい”とは、まさに豊かなコミュニケーションを生み出す場ですが、お子さんとのやりとりをより楽しむためのポイントがあるそうです。

    「絵本は子どもが不思議を発見し、“どうしてだろう”“なぜだろう”と思ったり、考えたりする連続。お子さんが“どうしてだろう”“なぜだろう”に直面したときには、大人も一緒に試行錯誤してほしいですね。一緒に不思議がったり、お子さんがまだ言葉を話さないようであれば『なんだろうねえ』『おもしろいねえ』と代弁してあげたりしましょう。
    またお話の中に因果関係があれば、丁寧に語りあってみてください。例えば、挿絵のりんごに穴が開いていたら、『あれ、虫さんが食べたのかな』などと語りあうと、赤ちゃんは納得してにっこり笑う。それを見て、大人も一緒ににっこりと笑う。 そんなふうに、子どもと一緒になって、気づいていくことを楽しみながらふれあっていけるといいですね」
    (仲本先生)

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    遊びで大切なことは、子どもが自分で遊びへの関心を持ち、気づくことだと仲本先生は言います。
    0~1歳、2歳のおもちゃ選びのポイントはどんな点でしょうか。

    「0~1歳児の選びのポイントは、

    1.子どもが目で楽しめる
    2.試したり、操作したりできる
    3.達成感を味わえる

    という3点です。
    子どもが自分で遊びへの関心を持ち、気づくためには、「やってみたい」と、好奇心をそそるものであることが大事です。
    次に、試したり、操作したりして探索していけるおもちゃであること。自分の手で操作し、探索することを繰り返し行う遊びを通して、自分でやってみようという経験を積み上げていけるおもちゃであること。その中で、お子さんが「できた!」という思いを味わえることがとても大切です。
    達成感は、自分が追い求めたいことをつかみ取る力への一歩だと言えるからです。

    さらに2歳前後からは、つまむ・かける・破る・積む・並べる・はめるといった、微細な遊びができるおもちゃを選ぶのがポイントになってきます」
    (仲本先生)

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    仲本先生は、「遊びに失敗はない」と言います。

    「遊びに失敗がない理由は、遊び自体が、大人が評価するものではないからです。でも、子どもにとって自分自身の評価は存在します。子どもには遊びの目標があるので、目標を達成できなかったときは、くやしかったり、悲しかったりすることもあります。 そんなときはお子さんの気持ちに寄り添いながら、それは失敗ではなく、次なる挑戦への一歩であることを伝え、『もう一回!』の後押しをしていただきたいですね。 これが、粘り強く何事にも挑戦する力を育みます。

    また、遊ぶときは、大人が必ずしもいつも一緒でなくていいのです。子どもは興味や関心が高まると、熱中して遊びます。その際には、少し離れたところから見守りましょう。 一方で、子どもは達成感を感じたときに、必ず思いを共感してくれる人を探します。そのときは、しっかりと視線を送り、“やったね!”と一緒によろこんでいただきたいと思います。 それこそ子どもが、いつだって自分には見守り、支えてくれる人がいるんだ、という安心感を育み、力強く生きていける土台になっていきます」(仲本先生)

    ◆そのほかの本はこちら
    https://goods.gakken.jp/products/list?category_id=20

    お話をきいた人:仲本 美央先生
    白梅学園大学・白梅学園大学大学院教授
    北海道教育大学大学院 教育学研究科 修了。筑波大学大学院 人間総合科学研究科 修了。博士(学術)。短大・大学など保育者養成校数校での専任講師や教授の経験を経て、白梅学園大学子ども学部子ども学科・同大学院子ども学研究科教授を務める。 保育学、幼児教育学を専門とし、主に保育現場や家庭における絵本の活用や保育士養成プログラムの開発などの研究に注力。『絵本から広がる遊びの世界 読みあう絵本』(風鳴舎)など著書多数。

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    Gakkenニューブロックをはじめとした、学研が開発した知育玩具や文具、生活雑貨を中心にあつかっています。
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