絵本の読み聞かせを通して文字に触れる
「一番いいのは、やはり親が本を読んであげること。本を開くと文字が書いてあります。そうすると、子どもは『文字って一体何なのかな?』と思いながら、一緒に見るわけです。
親や仲の良い兄弟が本を読んで楽しそうにしていたら、一緒になっておもしろがることもできます。
まずはそういった体験をさせてあげてください。本を読むことがすごく楽しいということを、ぜひ体感してもらいたいと思います」(金田一先生)
また絵本を選ぶ際は、文字の量よりも、大人が見ても美しいな、素敵だなと心を動かされる作品を選んであげてほしいと、金田一先生はいいます。
「デジタル化が進んで、子どもが紙の本に触れる機会が以前より減っているかも知れません。そんななか、親が本に触れなければ、子どもも当然触れることはないでしょう。
読み聞かせ以外では、親自身が本を読む姿を見せるということも大切です。その姿が楽しそうであればあるほど、子どもは興味を持つものです」(金田一先生)
◆参考リンク
特集/好奇心の芽を育む「絵本とおもちゃの選び方」
https://goods.gakken.jp/feature/picturebook
かるたなど、遊びを通して文字を楽しむ
「未就学のお子さんだと、かるたを使って文字に触れる遊びを、親子で楽しむのもおすすめです。
このとき、大人も一緒になって遊ぶことが重要です。子どもがいちばんうれしいのは、いつだってこういう楽しさを共有できる瞬間です。
子どもと一緒になっておもしろがって、一緒になって喜ぶ。そして上手にできたら、『すごいね』、『よくできたね』と喜んであげられたらいいと思います。
ちなみに日本語(ひらがな)は、文字と音が一致さえすれば、実は書くのは簡単で、文字化しやすいという特徴があります。
どういうことかというと、英語の場合、文字の組み合わせによって何通りもの発音があるのに対して、日本語はどんな音にも、その音に対応する文字がひとつしかありません。そういう意味ではとてもシンプルな言語なんですね」(金田一先生)